山梨の伝統的工芸品、鹿革に漆で模様を盛り、しなやかさと強度を両立させた美しい革細工。古くから柔らかく手に馴染む温かさは、馬具や武具等として武将たちに愛された。武田信玄もその一人の武将で、鎧のすっぽり入る大きな鹿革の袋を愛用し戦の度に大きな鹿革の袋を使っていた、後の信玄袋と言われている。
その後 寛永年間 (1600年代)に東インド会社から装飾革が輸入されインドから伝えられた革製品なので印伝といわれるようになった。
一方西島手漉和紙は1571年伊豆国立の村から望月清兵衛が西嶋に持ち帰り西嶋で漉いた紙を武田信玄に献上したところから始まる。それまで山梨では楮の紙を作っていたが、立の村では鎌倉幕府に収めていた雁皮や三椏の紙を漉いていた。この技法を持ち帰り作った紙は緻密で光沢があり上質な紙であった。信玄はこの紙の出来栄えに大変喜び、庇護し紙の生産を奨励した。
ここから西島手漉和紙は始まりました。
今回はミツマタ100%を手漉きして、滲まないよう玉版加工をほどこし、墨で書いてよし、万年筆やボールペンでも書けるようにしました。もちろん御朱印が終わった後バラバラにほどいて額装や屏風にも貼れるよう基本に忠実に仕立てました。
そして令和二年、四〇〇年の時を超えやっと両者が協力しあう時が来ました。
こんなに近くに在りながら今までコラボしなかったのが不思議なくらいである。一度、弊社で厚く漉いた紙に漆を付けて頂いたことが有ったが、しっくりいきませんでした。
甲州印伝の山本印伝様にご協力いただきました。
http://www.yamamoto-inden.com/
山本印伝様は 2018年には現社長 山本裕輔が同資格を22年ぶりに取得。現在国内唯一の伝統工芸士(総合部門)です。
そして甲州印伝といえば縁起のよいトンボ柄をお願いいたしました。
トンボ柄は勝ち虫柄と言い、トンボは前に進み後には下がらないことで勝負にこだわる武将に好まれた絵柄です。
弊社では数年前から御朱印帳を作っています。それは御朱印帳ブームの少し前、中国の浙江省で折帳を作るのを見学した時に、折帳の中身が画仙紙(宣紙)を使っていることを知ってから自社の画仙紙で折帳が作れないだろうかと試作が始まりました。身延山ロープウェイ様の企画で御朱印帳を作りました。
また平成29年から身延町が舞台の「ゆるキャン△」のスタンプラリー用に作っています。
https://www.yurucamp-nishijimawashi.jp/#GOSHUINCHO
そこで培った技術と山本印伝様のご協力で 御朱印帳が 出来上がりました。
近日発売予定で、金額も1万円以上のこだわりの逸品です。
是非ご期待ください。